freeeの使い方 同期した預金の登録 他口座・オーナーへの資金移動

今回も多くの方がfreeeと同期しているであろう預金口座の登録のお話しです。

前回・前々回と経費の出金について説明しました。

freee使い方講座 同期している預金口座の登録方法 出金 経費振込

freee使い方講座 同期している預金口座の登録方法 口座引き落としの経費

今日は経費以外の出金の内、freeeに連携した他の銀行口座への出金、オーナーへの出金について説明します。

登録パターンの全体像と今回お話しする部分

全体像

今回お話しする部分

図の中の色の意味は全体像と同じ。
緑色の番号はこれからお話しする小見出しの番号に対応しています。

パターン別の登録方法

登録方法は全て自動で経理です。

①freeeに連携した他の銀行口座への出金

入金の登録のところでやった口座振替と全く同じですので詳しくはこちらの記事をお読みいただければと思います。

freee使い方講座 同期している預金口座の登録方法 入金の登録

ざっと記事の概要を説明しておきます。

freeeに連携した口座間の資金移動の場合、入金元・入金先に資金移動の明細が出てきます。

これをそれぞれの口座で口座振替として登録すると口座振替が重複してしまうので対策が必要。

freeeさんのヘルプでは片方の口座の明細を無視とあるが、無視にはデメリットもあるため個人的には推奨しない。

代替案としてダミー口座を使ってfreee会計上の資金の流れを変え、それぞれの口座で口座振替として登録しても重複しないようにすることを提案しています。

③オーナーへの出金 個人事業主

順番が前後してしまいますが、まずは簡単なこちらから。
この場合は勘定科目を事業主貸にして取引登録します。

フリーランスのためのfreee超初心者塾 事業主貸・事業主借を使うパターン

事業用の口座からオーナーの生活用口座にお金を出した場合の他、事業用の口座で誤ってプライベートな買い物をしてしまった場合も全く同じです。

②オーナーへの出金 法人

取引登録するのは変わらないのですが、ケースによって勘定科目が変わります。

以前オーナーからの入金は、会社の場合、役員借入金で登録するとお話ししました。

出金するお金がこの役員借入金※の金額以下であれば勘定科目は役員借入金を使います
オーナーから会社に貸したお金の返済と考えるわけですね。
※立替経費を口座「役員資金」で登録している場合は立替経費も含めます。

ひとり社長のためのfreee超初心者塾 通帳の登録方法(経費以外)

役員借入金を超える場合は、役員借入金の金額までは役員借入金で、役員借入金を超える部分は役員貸付金で登録します。

ここで注意なのは、会社からオーナーにお金を貸している状態である役員貸付金に対しては、会社はオーナーから利息をとる必要があるという点です。

深くは説明しませんが以下のように覚えておいてください。

・オーナーが会社にお金を貸す時には利息を取る必要はない

・オーナーが会社からお金を借りる時には利息を支払う必要がある

利息の計算とか面倒ですよね。
それに、銀行の融資を受ける場合に役員貸付金がマイナス評価になるデメリットもあります。

なので、会社からお金を引き出す金額はよほどの事情が無い限り役員借入金以内にしましょう!

さて、そうなると問題になるのが、今どれだけ役員借入金があるのか?という点です。

こちらは試算表で確認します。

①レポート⇒②試算表

①貸借対照表をクリック、②10月末を見たい場合は1~10までを選択して、③絞り込む。

試算表を下にスクロール。
流動負債という大区分の役員借入金という項目の青く囲んだ金額が、(その都度経理していれば)今ある役員借入金の金額になります。

う~ん、いちいち試算表を立ち上げるの面倒くさい…。

解決策として提案できるのが代表立替というダミー口座を作って、そこにオーナーからの入金と立替経費を集約する方法です。

こうすれば、PC版のホーム画面の左側、口座の一覧の中に出てくる「代表立替」の残高を見るだけでいくら引き出せるのかわかります。

もしご興味がある方はこちらの記事を見てチャレンジしてみてください。

ひとり社長のためのfreeeの小技 続 立替経費は「代表立替」口座を使え!

ちなみに、「代表立替」口座を使う場合は、出金は取引の登録ではなく、銀行⇒代表立替の口座振替として登録する点ご注意ください。

まとめ

今日は経費以外の出金の内、freeeに連携した他の銀行口座への出金、オーナーへの出金にいて説明しました。

①freeeに連携した他の銀行口座への出金
口座振替で登録。明細の重複・無視を避けるためダミー口座の利用を推奨。

②オーナーへの出金 法人
・役員借入金以内の出金であれば勘定科目「役員借入金」で取引登録。
・役員借入金を超えた出金は「役員貸付金」での登録が必要になり、オーナーからの利息が問題になるため、よほどの理由がない限り役員借入金の残高内の出金とする。
・役員借入金が今いくらあるのかは試算表で確認できるが、ダミー口座を使い、オーナーからの入金と立替経費をそこに集約すればホーム画面で確認できるようになる。この場合、出金は取引登録ではなく銀行口座⇒ダミー口座の口座振替で登録すること。

③オーナーへの出金 個人事業主
勘定科目「事業主貸」で取引登録。

次回は(一応)同期している預金口座の登録方法の最終回。
経費以外の出金の内、税金を説明したいと思います。