お悩み相談室 freeeを始めて使う方が知っておいた方が良い用語 取引と仕訳の違い

昨日で終わったはずの用語編。

ちょっとだけ補足したい点があるのでもう一記事書きます。

それは取引と仕訳の違いについて。

多くの会計ソフトが仕訳を入力していくのに対し、freeeでは取引を登録していきます。

この取引と仕訳は何が違うのでしょうか?

ちなみに、今日も私流の説明なのでfreee公式とは違う部分がありますがご了承ください。

まずは取引の特徴をお話ししておきましょう。

お金の請求から実際の入出金といった一つの商取引の一連の情報を一つの取引に持たせることができるという点です。

以下、例を見ながら説明していきましょう。

①9月8日にお客様に110,000円の請求書を発行した。入金期限は9月30日。前払いでの入金であり納品は10月末を予定している。

②9月30日にお客様から110,000円の入金があった。

③10月31日に予定通り納品が完了。お客様からOKをいただいた。

仕訳で表現した場合

こんな感じになります。
①~③は上の番号に対応しています。

仕訳はアクション毎に作られるので3本の仕訳に分かれています。

これ、結構厄介で、一連の仕訳を見たい場合、まずは見たい仕訳がどこにあるのか探すところから始めなければなりません。

仕訳は日付が違うので一覧を見ても3つならんでいるわけではありませんし、日付が違えば仕訳のIDも連番ではないのでIDでの検索も難しいでしょう。

まずは①を探して、それから②を探して、最後に③を探して、と最低3回は検索をかける必要があります。

更に、会計ソフトの検索機能では並べてみることが難しく、csv出力して不要行を削除して…

全体の仕訳本数が少なければそれほど手間ではありませんが、多い場合にはうんざりします。

取引で表現した場合

先程の例を取引で表現するとこうなります。
①~③同じく上の番号に対応しています。

3本だった仕訳に対して取引は収入取引1本だけです。

①9月8日に110,000円の請求書を発行した時点で未決済取引が登録されます。
この時の勘定科目はまだ依頼された仕事が終わっていないので前受金。

【参考記事】
freeeのお悩み相談室 お客様から代金を先にもらった場合の登録方法

freee超初心者塾 決済済みと未決済の使い分け

②9月30日に110,000円の入金があったので未決済取引の消込として登録。

③10月31日に依頼された仕事が終わったので+更新で前受金を売上高に更新します。

【参考記事】
freeeのお悩み相談室 お客様から代金を先にもらった場合の登録方法

このように、一つの収入取引の中に①~③の全ての情報が入っています。

仕訳の場合は3本の仕訳を地道に探す必要がありましたが、取引の場合は一つの取引さえ見つけることができれば一連の情報をつかむことができます。

ちなみに、既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんがしれませんが、先ほどの仕訳、実は取引の下に表示されているものです。

つまり、取引を見つけることができれば、請求⇒入金⇒+更新といった一連の流れを追うことができるだけではなく、登録された仕訳一式を見ることもできるのです。

仕訳の中に自分以外のアクションの情報を持たせることはできません。

この点が取引と仕訳の一番の違いであり、取引の非常に優れている点と言えるでしょう。

まとめ

今日は取引と仕訳の違いについてお話ししました。

・請求⇒入出金(⇒+更新)という一つの商取引に関する一連の情報を持つことができる。この点が請求、入出金(、+更新)というそれぞれのアクションに対して一仕訳となる仕訳との一番の相違点。

・取引を見ればその商取引に関する一連の情報だけではなく、登録された仕訳一式も確認可能。

これが取引の特徴でしたね。

あの請求書入金されたっけ💦、あの前受金を売上高に振り替えたっけ💦、調べたいことがある場合には起点となる取引(今回の例で言えば請求時の未決済取引)を探してみてください。