freee専門税理士の土橋です!
今日は前に書いた取引登録結果のチェックとは何をすれば良いか?の各論として売上高 について書きたいと思います。
以前のブログをお読みいただいていない方は是非そちらを先にお読みくださいね!
まずは復習です。
取引登録結果のチェックとは、試算表の各勘定科目が正常な状態かを確認することでした。
そして、正常とは①・②のどちらかの状態のことを意味します。
①正解と一致している状態
②こうなっているはず!という理論値を自分で計算し、その理論値と一致している状態。
①・②のどちらになるのかは勘定科目により決まる。
売上高は②に分類されるため、チェックのためには理論値を自分で計算する必要があります。
正常な状態
正常な状態とは?
チェックしたい月の合計金額が理論値と一致している
理論値とは?
例えば9月であれば9月中に物を売った、サービスの提供が完了した金額の合計になります。
Excelで作った売上の管理表、Amazonセラーセントラル、square、Airレジ等で販売実績を管理しているのであれば、それが理論値になります。
異常な状態の対処方法
まずは
仕訳で売上高とセットになる可能性の高い勘定科目が正常な状態か確認してみましょう!仕訳の考え方については以前の記事をご参照ください。
例えば現金・預金・売掛金ですね。
売上高が異常な場合、この辺の勘定科目に異常が出ている可能性が高いです。
これらの勘定科目が正常な状態かを確認し、異常な状態であれば修正してみましょう。
これで売上高が正常化すれば一安心。
これでも正常化しない場合は…
「総勘定元帳」で日毎に理論値と照合していくしかありません。
売上の取引登録時に「取引先」タグが付いていると取引先毎にチェックができるためチェックしやすいです。
この場合、取引先タグを展開して(以下の例の③)取引先毎に理論値と照合し、不一致の取引先をさらに調査していきます。
具体的には、①損益計算書を選択、②「売上高」の▼をクリック、③「取引先別」の▼をクリック(「取引先」タグを使っている場合)、④中身を確認したい数字をクリックすると総勘定元帳が立ち上がります。
この時、その月だけを確認する場合は「貸借合計」、その月までの全ての数字を確認したい場合は右隣の「期末」の数字をクリックします。
⑤売上が増える場合貸方金額に、減る場合借方金額に数字が入ります。
この数字を一つ一つ理論値と照合していきます。
借方金額は値引き・返品・取消の場合に出てきます。
覚えがないのにこちらに数字が出ていたら誤っている可能性が高いです。
まとめ
今回の売上高は2種類の試算表の内、損益計算書の勘定科目になります。
損益計算書の勘定科目は理論値と一致しない場合、1個1個地道なチェックになりやすいです。
ちょっと効率悪いですよね。
その時は仕訳でセットになる可能性の高い貸借対照表の勘定科目から攻めるのが効率的です。
今回の場合、まずは現金・預金・売掛金から攻めました。
この考え方は他の損益計算書の勘定科目にも応用できますよ!
以前も書きましたが売上高の間違いは税金の間違いに直結します。
気合を入れてチェックしましょう!