freee専門税理士の土橋です!
今日は+更新について書きたいと思います!
昨日の記事の2021年の前払金を2022年の経費にする時に使う機能になります。
前払金・前払費用・前受金・前受収益といった貸借対照表の勘定科目を損益計算書の売上高・経費にするために使うことが多いです。
それぞれの勘定科目の意味はざっくりこんな感じです。
・前払金
貸借対照表の資産の勘定科目です。
お金は支払ったけど物やサービスを受け取っていない時に使います。
物やサービスをもらう権利といったイメージです。
・前払費用
同じく貸借対照表の資産の勘定科目です。
お金を先に支払っているのは前払金と同じですが、こちらは●月分と表現されるサービスに使われることが多いです。例えば1月末に2月分の家賃を支払うような場合ですね。
・前受金
貸借対照表の負債の勘定科目です。
既にお金をもらっちゃっているけどまだ物やサービスを納品していない時に使います。
物やサービスを納品する義務といったイメージです。
・前受収益
同じく貸借対象用の負債の勘定科目です。
お金を先にもらっているのは前受金と同じですが、こちらも前払費用と同じく●月分と表現されるサービスに使われることが多いです。
ちなみに、貸借対照表・損益計算書についてはこちらの記事で簡単に触れています。
ご興味がある方はお読みいただければと思います。
ついでに+更新のヘルプもご紹介しておきます。
さあ、実際の使い方をご説明していきます。
今回は以下のケースを説明していきます。
・9万円のパソコンをヨドバシで購入した
・2021年12月28日にクレジットカードでお金を支払ったが納品は2022年1月16日だった。
・納品当日に開封し使い始めている。
復習ですが、この場合は2021年は前払金で登録し、2022年に経費(消耗品費)にします。
まず、お金を支払った時の登録の手順は以下の通りです。
支出の明細の「詳細」をクリック。
①勘定科目 前払金
②備考 納品が2022年になることを残しておくと良いでしょう。
③明細との差額が0であることを確認の上で④登録しましょう。
納品されたので開封して使い始めました。さあ、+更新の出番です。
まずは、取引⇒取引の一覧・登録 から先程の前払金の取引を探しましょう。
+更新をクリック
①更新日 事業で使い始めた2022年1月16日
②勘定科目 前払金の変更先の勘定科目を設定します。今回の場合は消耗品費ですね。
③金額 前払金の内、いくらを消耗品費に変更するのかを設定します。今回の場合は全額です。
④備考 内容がわかるように記入すればOKです。
ここまで入力したら⑤保存しましょう。
以下が+更新した後の取引です。
赤で囲んだ部分がポイントです!最初は1本だった仕訳が2本になっていますね。
①は2021年12月28日にお金を前払いしたことを意味しており、②は2022年1月16日に事業で使い始めたので前払金を消耗品費に変更したことを意味しています。
これで、お金を支払ったけどまだ納品されていない2021年は前払金で年を越し、事業で使い始めた2022年の経費にすることができました!
+更新の凄いところは①・②を別の日で登録できる点です。単純に前払金を消耗品費に修正するだけでは①・②のどちらの日付でしか登録できません。
使う場面は限られますが覚えておくと役に立つ機能です!