年末まであと4か月。
この時期になるとご相談いただく件数がだんだん多くなってきます。
今日もある会社のfreeeを拝見していたのですが、そこで見つけたのがクレジットカードの利用履歴に出てくるモバイルSuicaへのチャージの旅費交通費登録。
これ、まだまだ良く見かける誤りです。
今日はこの点について考えていきたいと思います。
なぜ誤りなのか
経費の基本的な考え方に戻ってみましょう。
マジで自分で正しい確定申告をしたい人向けの経理講座 経費の基本について理解しよう①
経費になるのはざっくりと以下の二つの時点です。
①事業に必要な物を購入して使用した
②事業に必要なサービスの提供を受けた
これを前提にモバイルSuicaのチャージを考えてみましょう。
モバイルSuicaにチャージしただけでは単にお金がモバイルSuicaというお財布に移動しただけで①・②のどちらの状態にもなっていません。
なので、チャージをしただけで旅費交通費という経費として登録するのはおかしいのです。
旅費交通費を登録するのはどのタイミング?
ここでは先程の②を前提に考えてみましょう。
②事業に必要なサービスの提供を受けた
モバイルSuicaの場合、事業に必要なサービスとは何でしょうか?
代表的なのは電車に乗せてもらって目的地に運んでもらうことでしょう。
なので、旅費交通費を登録するのは、モバイルSuicaを使って電車に乗った時になります。
正しい登録方法
モバイルSuicaをfreeeに登録しない場合
例えば会社で社長さんが自分のモバイルSuicaで通勤して後日経費精算する場合です。freeeに連携したクレジットカードからモバイルSuicaにチャージはしていません。
この場合、事業で使った交通費を個々にfreeeに登録していきます。
数が少なければおなじみのこの画面から登録するもよし。


ある程度の期間まとめて登録するのであればエクセルインポートで登録するのもいいでしょう。


エクセルインポートは過去記事も書いているのでご興味があればお読みください。
freeeの使い方の基本 取引登録編 色々な取引登録方法 エクセルインポート
モバイルSuicaをfreeeに登録する場合
個人事業主さん、社長さんが事業専用のモバイルSuicaを利用する場合です。freeeに連携したクレジットカードからモバイルSuicaにチャージしています。
この場合の理想的な運用は以下の通りです。
モバイルSuica口座 自動で経理で旅費交通費を登録
クレジットカード モバイルSuicaへのチャージは口座振替として登録※
※普通に口座振替するとチャージが重複してしまうのでダミー口座の利用が必要。明細の無視も考えられますが私は推奨しません。
マジで自分で正しい確定申告をしたい人向けの経理講座 モバイルSuicaのチャージが重複している場合の対処方法 正しい登録編 考え方
マジで自分で正しい確定申告をしたい人向けの経理講座 モバイルSuicaのチャージが重複している場合の対処方法 正しい登録編 具体的な登録
まとめ
今日は、まだまだ間違いが多いモバイルSuicaへのチャージの登録についてお話ししました。
・freeeに登録したクレジットカードの明細に出てくるモバイルSuicaのチャージを旅費交通費として登録してはいけない。チャージしただけでは事業に必要なサービスの提供を受けていないため。
・モバイルSuicaをfreeeに登録しない場合は事業で使った交通費を手動で登録
・モバイルSuicaをfreeeに登録する場合は経費はモバイルSuica口座から登録、クレジットカードのチャージは口座振替として登録。但し、チャージの重複を避けるためにダミー口座の利用が必要。
以上がまとめになります。
今日のお話しでわからない点やご不安な点があれば是非個別コンサルティングをご利用ください。
マンツーマンでサポートいたします。
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