freeeで発行した請求書が発行先の社長の別会社から振り込まれた場合の経理の考え方

先日こんな質問を受けました。

A社に出した請求書がB社から入ってきました💦

社長に確認したらB社は自分が持っている別会社で、今A社にお金がないんでB社から支払ったとのことでした。

B社からの入金をA社に対する請求書の入金として処理しちゃっても大丈夫ですかね?

不安そうな顔で質問してくれてありがとうございます。

結論からするとダメです。

請求書を発行した会社と違う会社から入金された場合の考え方

考え方

先程のA社・B社を前提に話せば、あくまでサービスを提供したのはA社に対してです。

そして、法律上はA社とB社は全くの別人として扱われます。

なので、いくら社長が同じとはいえ、商取引に全く関係がないB社からの入金をA社に対する請求書の入金として処理してはいけません。

対処方法

まずはオーナーに連絡し、B社から振込があった理由を確認しましょう。

色々な理由が想定されますが、最終的には振り込まれたお金をB社に返して改めてA社から振り込んでもらえるように交渉します。

中にはB社の利益を減らすためにA社ではなくB社にサービス提供したことにして欲しい、そんな話が出るかもしれません。

当然ですが、絶対にこの話にのってはいけません!

これに協力してしまうと、将来的にその社長が行政的な罰を受けた場合、そこに巻き込まれる可能性があるためです(私ならこういうご相談をいただいた時点で解約を検討します)。

ちょっと話が逸れましたが、本件についての社長とのやり取りはきちんと記録を残しておきましょう。

例えばメールでやり取りしていたのであればそのメールは大切に保管しておきます。

請求書と違う社名の会社から入金があることはもちろん、返金しているのも税務署の方から見れば異常値ですのできちんと理由を説明できるよう準備しておきましょう。

freeeの登録方法

自動で経理に以下の3本の明細が出てきます。

①B社からの入金

②B社への返金

③A社からの入金

まず③は簡単です。請求書の未決済取引の消込として登録します。
未決済取引の消込についてはこちらの過去記事が役に立つと思います。

取引登録の方法と注意点 売上高

①・②は仮受金や預り金で登録しておきましょう。
①・②で仮受金(預り金)は±0になります。

まとめ

A社に出した請求書の入金がB社から会った場合、仮にB社が請求先と同じ社長の会社であっても、その入金をA社に出した請求書に充ててはいけません!

A社・B社は法律上は全く別の会社であるためです。

B社からの入金は返金し、A社から振り込んでもらえるように交渉します。

freee上はB社からの入金、B社への返金は仮受金や預り金で登録しましょう。