法人・個人を問わず、事業をしていると毎月協力先から請求書が送られてくるもの。
中には見た瞬間に、あれ、この請求書って変じゃない?と思うものがありませんか?
特に必須項目にはもらった側で補完できる項目が限られているので、補完できない項目はは仕入先・外注先に再発行してもらう必要があります。
今日は問い合わせて再発行の調整をした方が良い請求書のパターンをお話しします。
ちなみに、こちらはあくまで現時点。
インボイス制が導入されるとまた変わりますのでご注意ください。
ファイル形式
メールで請求書をもらうこともかなり一般化してきています。
この場合はPDFファイルをもらうことが通常だと思いますが、まれにExcelファイルの請求書が送られてくることがあります。
しかも、日付のところはNOW関数、これだとファイルを開くたびに日付が更新されてしまいます。
もちろんExcelファイルなのでやろうと思えば内容も修正し放題です(やりませんが(笑))。
流石に送付元にお願いしてPDFで再発行してもらいました。
少なくとも請求書のような重要書類は修正が難しい形式でやり取りすべきです。
メールの請求書は電子帳簿保存法の電子取引にも該当しますので、少なくとも開くたびに内容が変わってしまうファイルはまずいです。
項目が不足している請求書
必須項目
現時点の請求書の必須記載項目は以下の通り。
国税庁HP No.6625 請求書等の記載事項や発行のしかた
①書類作成者の氏名または名称
②取引年月日
③取引内容(★軽減税率の対象品目である旨)
④税率ごとに区分して合計した税込対価の額
⑤書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
特に①・⑤が書いていない場合にはすぐに再発行してもらいましょう。
誰が発行した誰に対する請求書か分からないためです。
②については、スーパーで買い物をした場合のように、日々発行を受けるものを除いて、一月分をまとめて請求書を発行してもらうことが多いでしょう。
月でまとめて請求書をもらう場合は10月分のように記載してもらいます。
③について困るのは「業務委託費」のようにそれだけでは何のサービスか全くわからないケース。
これに対して、令和〇年〇月〇日契約の業務委託費と書いてもらうことも考えられます。
ただ、支払い先がたくさんある場合は、契約書に遡ってチェックする必要があるため手間がかかります。
なので、「サービス名 保守費」のように一目で何の請求かわかるように書いてもらった方がいいでしょう。
少なくとも、「業務委託費」一言というのは足らないかなと。
請求書を見て「これ何だっけ?」と思うのであればもっと具体的に書いてもらうように発行元と調整しましょう。
この、②・③を合わせると、「10月分 サービス名 保守費」といった書き方になります。
④については、食品の仕入でなければ通常10%なので、請求内容が10%だけであれば一般的な請求書のフォーマットを使っている限りあまり気にしなくても良いかと思います。
ちなみに、③★と④はもらった側で補完することができます。
必須項目以外
支払期日
期日が書いていないと、お互いに管理がしにくく、支払い漏れの原因になります。
お互いの効率化とトラブル防止のために支払期日は入れてもらいましょう。
発行日・請求書番号
メール等でもらう場合はそこを遡ればわかるかもしれませんが、やはり請求書一枚見ればわかるようにして欲しいもの。
そして、同じ仕入先・外注先から同じ月に複数の請求書を受け取る場合は請求書番号も入れてもらいましょう。
請求書内容についての確認、支払い漏れの確認等、後日調査が必要な場合に対象の請求書を容易に特定することができます。
振込先
どこに振り込んだらいいのかわからないのも困りもの。
こちらもきちんと入れてもらいましょう。
振込先を確認して、会社なのに個人名義の口座が指定されている場合はトラブル防止のために問い合わせておきましょう。
まとめ
今日はこういう請求書をもらったら仕入先・外注先と調整・再発行が必要なパターンをご紹介しました。
これが問題になるのは特にExcelで請求書を作って送ってくる仕入先・外注先ですね。
最近はfreee会計、Misocaで請求書を作っている方も多いので、こういった仕組を使っているところは項目自体が足りないということは少ないと思います。