freee専門税理士の土橋です。
先日ある会社の方にディズニーランドのチケット代が経費になるかという質問を受けました。
みんな知っているあのディズニーランドです。
「またなんでそんなものを経費にしようと思われたんですか?」
素直に聞いてしまいました。
お話を伺うと今後の営業に活かす、サービスの研究等が理由のようです。
詳細なやり取りは省略しますが、検討の結果その時点の結論はNGでした。
ディズニーランドなんて経費になるわけないじゃん!
皆さんそう思うでしょうね。
私も99%その考えに賛成です。
ただ、家に帰ってから果たしてどんな時も100%経費ではないと言えるのか?
ちょっと面白いなと思ったのでこの記事で検討してみます。
その結果、個人的には以下のような状況であれば経費にできる可能性があると思います。
ディズニーランドから仕事を依頼されている
例えばスタッフの接客態度のリサーチを依頼されているようなケースです。
フリーパスでうろうろすればいつものスタッフの接客を観察できません。
なので、あえて担当者が自分でチケットを買って一般のお客様に混ざってリサーチします。
結果はディズニーランドにレポートとして納品、担当者が負担したチケット代も立替経費として請求します。
この場合であれば文句なく経費でしょう。
ちなみに、立替経費として直接請求しなくてもディズニーランドに提出する見積書にチケット代を織り込んで契約金額が決まっているのであればOKです。
株式会社のとりあえずの存在目的は利益を稼ぎそれを株主さんに分配することです。
雑な言い方をすれば儲からないことにお金を使えば存在意義に反してしまうのです。
売上を得るために必要な経費であれば存在目的として矛盾することもありません。
反対に売上が決まっていない場合はググっと経費×の方向に流れていきます。
さて、次に売上が決まっていなくても経費として認められそうなケースを考えてみます。
プレゼンの中でリサーチ結果を使っている
まず、プレゼン資料の中で実際にディズニーランドでのリサーチ結果を使っているのであればOKかと思います。
ただ、ディズニーランドのノウハウが活用できる業種は相当限られます。
ミッキーを初めとする唯一無二のキャラクターのいる夢の国であり、スタッフは夢の国を壊さないようにサービスをしています。
こんなテーマパーク他にありますか?
少なくとも富士急ハイランドではないと思います。
強いて言えば大阪のUSJとかでしょうか?
なので、そのリサーチ結果が活きる場面は相当少ないでしょう。
まとめ
一般の会社がディズニーランドのチケット代を経費にするのは難しいと思います。
社員旅行の福利厚生費とかであれば別ですが。
ただ、絶対にダメだとは言い切れません。
売上のためにディズニーランドをリサーチした、ディズニーランドのリサーチ結果をプレゼンの中で明確に利用している、将来的な話も含め明確に利益を稼ぐための活動の結果であればOKだと思います。
そのうち使うかも…であれば難しいでしょう。
お客様の中にノウハウが活きそうなところが無ければまず説明できません。
株式会社は利益を稼ぐことを宿命づけられた存在です。
お金を使うからには成果が求められます。
是非ご自身の会社の経費に成果があいまいなものがないか確認してみてくださいね!