freee専門税理士の土橋です!
今日は冬至ですね!
今年も本当に残り少なくなってきましたが来年の確定申告の準備は順調でしょうか?
今日は前に書いた取引登録結果のチェックとは何をすれば良いか?の各論として貸借対照表の勘定科目である現金について書きたいと思います。
以前のブログをお読みいただいていない方は是非そちらを先にお読みくださいね!
まずは復習です。
取引登録結果のチェックとは、試算表の各勘定科目が正常な状態かを確認することでした。
そして、正常とは①・②のどちらかの状態のことを意味します。
①正解と一致している状態
②こうなっているはず!という理論値を自分で計算し、その理論値と一致している状態。
①・②のどちらになるのかは勘定科目により決まる。
現金は確度の高い正解が簡単に手に入る勘定科目のため①に分類されます。
具体的なチェックに入る前にまずは試算表の現金の定義を確認しましょう!
試算表の現金とは?
ここで言っている現金は皆さんのお財布に入っている現金ではなく事業専用の現金です。
飲食店や小売店といった店頭で現金のやり取りをする業種のレジ現金をイメージしてください。
このような業種は現金商売と呼ばれたりもしますね。
事業専用の現金は現金出納帳で日々の入出金を厳密に管理します。
日々の業務終了後に手元の現金残と出納帳の一致を確認し、不一致の場合には原因を調査の上で修正を行い一致させておく必要があります。
現金出納帳はfreeeでも作れますし、手書き、Excel、レジの出納帳機能等、方法は問いませんが必ず作っておきましょう!
現金をしっかり管理できているかは税務調査でも重要なポイントになります。
さて、ここで質問ですが、仮にプライベートの現金で事業の経費を支払った場合、試算表の現金は動くでしょうか?
正解は、動きません!
なぜなら、事業専用の現金が動いていないためです。
ここを混同して試算表の現金を減らしているケースはよく見かけます。
事業の預金口座からの生活費の引き出しを預金から現金の口座振替としているケースも多いです。
繰り返しますが試算表の現金は事業専用の現金です。
なので、プライベートの現金が増えても試算表の現金は増えません。
まずはこの点をしっかり押さえてください!
正常な状態と異常な状態の場合の対処方法
事業専用の現金を持っているかいないかにより大きく2パターンに分かれます。
事業専用の現金を持っていない場合
私も含め現金商売以外の方は基本的にこちらに該当します。
正常な状態
試算表の残高が0になっている
異常な状態の対処方法
現金口座の取引を事業主貸・事業主借で調整していきます。事業主貸・事業主借の使い方についてはこちらをご参照ください。
具体的には取引⇒取引の一覧・登録
条件を設定⇒決済口座を「現金」⇒絞り込む、で現金口座の取引だけを抽出することができます。
その後、それぞれの取引の「出金元口座」を「プライベート資金」に修正していきます。
出金元口座をプライベート資金に修正します。
事業専用の現金を持っている場合
正常な状態
試算表の残高が出納帳と一致している
異常な状態の対処方法
・freeeに登録した取引と現金出納帳の入出金を1個ずつ照合して差を修正していきます。
・このチェック・修正には現預金レポートが便利です。現金で絞り込んで出納帳と照合しましょう。
まとめ
freeeのご相談の中でどうみても現金商売には見えない方の試算表の現金が多額だったりマイナスだったりすることがあります。
まずは現金の定義をしっかり押さえた上で正常な状態かを確認し、異常であれば調査・修正してみましょう!
是非ご自分のfreeeを見てみてくださいね!