freee専門税理士の土橋です。
今日は取引を登録する時の注意点について書きたいと思います。
まずは一番大切な売上高についてです。
なぜ、売上高が大事なのか?
それは売上高の間違いは税金の間違いに直結してしまうからでしたよね。
???という方はこちらの記事もご参照ください。
売上高の発生日はいつにすべきか?
まずはクイズです!
あなたはHPの作成をお仕事とする個人事業主だとしましょう。
・2021年11月に依頼を受けたHPを2021年12月10日に納品しました。
・freee会計の請求書は使っていません。
・代金は11万円で2022年1月11日に入金されます。
この場合、2021年、2022年どちらの売上高にしますか?
正解は2021年です!
依頼された仕事が終わってお金がもらえることが確定した日の売上とするのが原則的な考え方です。
お金をもらえた時(この場合であれば2022年)の売上とする考え方もあります(これを専門用語で「現金主義」と呼びます)が、65万円(55万円)の青色申告を目指す場合には許されません。
まずはこの点をしっかり押さえましょう!
freee会計の登録方法と注意点
登録の流れ
では、この取引をfreee会計に登録する流れを見ていきましょう。
まず、2021年12月10日の納品時に以下のような未決済取引を登録します。
ここでは例をシンプルにするために源泉所得税については省略しています。
その後2022年1月11日に代金が入金されたら 取引⇒自動で経理 から12月10日に入力した未決済取引を消し込みます。
自動で経理から目的の入金の明細を見つけたら「詳細」をクリック
①「未決済取引の消込」をクリック⇒②12月10日に登録した未決済取引を見つける⇒③消し込みたい未決済取引のみが選択されていることを確認⇒④・⑤「金額が一致しています」を確認⇒⑥「登録」
間違いのパターン
ここは「取引登録」ではなく「未決済取引の消込」です!
売上高として「取引登録」している間違いが多いので注意が必要です!
最初の未決済取引を登録した上で売上高として取引登録すると売上高が重複してしまいます。
未決済取引を登録せずに、単にこの1月11日の入金明細を売上高として取引登録すると、12月10日の売上高にすべきところが1月11日の売上高になってしまいます。
すると、2021年の売上高を誤って少なくしてしまい、税金も少なく納税する間違いとなります。
ただ、この点は試算表の売掛金と売上高をチェックすればおそらく見つけることができるでしょう。
やはりチェックは大事ですね!
チェックについては以下の記事をご参照ください。
取引登録のチェックとは何をすれば良いのか?
取引登録のチェック 売掛金
取引登録のチェック 売上高
(参考)消込後の未決済取引
さて、消込まで登録すると、最初の未決済取引は以下のようになっています。
追加された情報を説明していきます。
①未決済取引の消込を登録した結果、決済情報が追加されています。
②は最初からあります。これは「仕訳」と呼ばれるもので、12月10日に売上高110,000円が確定したこと、その時点では代金はまだもらっていないことを意味しています。
③未決済取引の消込を登録した結果追加された「仕訳」です。②の代金が1月11日に三井住友銀行に振り込まれたことを意味します。
②・③は売上日≠入金日の場合の「仕訳」の型になります。
「仕訳」についてはこちらの記事で簡単に触れていますのでよろしければ読んでみてください。
まとめ
今日は売上高を取引登録する時の注意点について書きました。
とにかく大事なのは、売上高の発生日は依頼された仕事が終わってお金がもらえることが確定した日にするということです。
この日と代金が振り込まれた日が同じであればあまり気にしなくて良いのですが、後日代金が振り込まれる場合、その振り込まれた日を発生日にしてはいけません!
この点だけは絶対に間違えないようにしましょう。
あと、やはり取引登録結果のチェックはとても重要です。
取引を登録したら必ず結果をチェックするようにしましょう!