freee専門税理士の土橋です。
先日こんな質問を受けました。
「出した請求書と入ってきた入金がなんか合わないんですよね~、何本かの請求書をまとめて入れてくれているみたいなんですけど、これ、強引に消し込んじゃっていいですかね?」
みなさん、こんな時どうします?
例えば、お客様には6月中に3本の請求書を発行。
①6/10 110,000円
②6/15 220,000円
③6/25 330,000円
入金期日はどれも7月末です。
これに対してお客様から7月末に462,000円の入金が入ってきました。
①~③をどう足しても462,000円にはなりません。
しかも足りないですし…。嫌なパターンです。
これに対して私は以下のようなアドバイスをしました。
まずはお客様に確認する
当然といえば当然ですよね。
まずは振り込んでくれた462,000円がどの部分の入金なのか確認すべきでしょう。
今回のケースは②を22万ではなく2万2千円とよみちがえてしまったみたいです。
結構豪快な間違いですね…。
残り198,000円は8月10日に無事入金してもらえました。
このように事実がはっきりすれば、7月31日の462,000円は未決済取引の消込で、①・③は全額、②は一部入金で22,000円だけ消し込み、8月10日の198,000円で②の残金を消し込みます。
未決済取引の消込のヘルプはこちら
解説している過去記事はこちら。
大切なのは、お客様に発行した請求書の内、どの分が入金されていてされていないのかをしっかり確認してお互いの共通認識にすることです。
そして、過不足をいつまでに支払うのかも確認しておきましょう。
この辺はメールやチャット等でログを残しておくと良いでしょう。
不足の場合はついでに理由も聞いてみてくださいね。
「ちょっとお金がなくて…」であれば、今後取引を継続するのか悩ましいところです💦
請求書を変える、振り込み方法の変更にご協力いただく。
さっきのは起こってしまったことへの対処法です。
でも、そもそもこういうトラブルを起こりにくくすることはできないのでしょうか?
ここではトラブルを起こりにくくする方法を二つ提案してみたいと思います。
請求書を変える
今回のケースですと、請求書は3本になっていますが、支払い条件が末締めの翌月末なので入金日は全て一緒です。
その都度発行しないと忘れてしまうので請求書を3本発行したとのことでした。
これ、6月分の取引を全て1枚の請求書にまとめてはダメですかね?
お客様の支払先はうちだけではありません。
ついでに月末は一番支払いが集中する時です。
同じ取引先への支払いは振込手数料がかかるのでできるだけ一本にしたいはず。
そうすると焦っているなか電卓をたたかねばならず、数字の読み間違いというミスが起こります。
これに対して1枚の請求書なら少なくとも計算ミスは発生しないですよね。
お客様の手間も減るので喜んでいただけるのではないでしょうか?
これが請求書を変えるという提案です。
振込方法の変更にご協力いただく
もう一つは、どうしても請求書を3枚だしたいなら振込手数料をあなた負担にするのはいかがでしょうか?
お客様がまとめて支払う理由の一つは振込手数料でしたよね。
これをあなたが負担してくれるのであればまとめる理由もなくなるのではないでしょうか?
お客様からの入金が少ない!
これ確認するの嫌じゃないですか?
ちりつもではありますが、多少手数料を負担してもこの精神的なストレスや時間がなくなるのであればメリットの方が大きいと思います。
まとめ
発行した請求書とお客様からの入金が合わない場合、強引に消し込んではダメです!
まずはお客様に確認して、どこまで入金されているのか、過不足をいつ精算するのかを合意しましょう。
でも、こんな間違いが起こるのは、失礼ながら間違いやすい請求書を発行しているあなたにも原因があると思います。
請求書を一枚にできないか、従来通りの請求書で行くのであれば振込手数料をあなた負担にする等、間違いにくくするための工夫を考えてみてください!
それではまた次回!